ただいま日本
いきなりですが……日本に帰ってきました。パチパチパチパチ。
といっても、いままで全く生活について書き残していないので何がなんだか読む側はわからないはず。
えっと、つい最近までフィリピンにいました、一年ちょっと。
お仕事だったんだけどいろんな国籍がいて毎日賑やかで、思い返すと贅沢な日々でした。
英語が話せるようになりたい
ふとそう思って行ったフィリピン。
当時は仕事も惰性で行っていて、何が自分のやりたいことなのかがわからず適当にキャバクラで働いて。(小学校の同級生が店長ってゆー田舎あるある)
昼夜逆転すると、どうも人間は孤独を感じるもので毎日空虚な感じがして、なんだか自坊放棄になってしまったり。でも自分の人生を諦めるわけにはいかない。そうか、じゃあ昼に働けばいいんだ!メンタル安定しそう。人間に必要なのは太陽の光を浴びる事だよね。あ、でも私は高卒だし就活するにしても困難なんだよなぁ給料少ないし。ふーん、夜は精神的には荒れ狂ってしまうけど労働時間のわりにお給料はいい辞められない
……(以下、無限ループ
こんな状態がしばらく続いていて、自分の中にひっそりとあった海外での暮らし、他国に触れてみるという願いを叶えるべく検索していたらヒットしたフィリピンでのお仕事。
英語が出来たらキャリアアップできるかなー、東南アジアって暖かくて住みやすいだろうなー、と浮かれた頭でたいして準備もせずに行ったのが一年前。
そしてこの一年間で様々なネタがあるだろう!ブロガーになるぞ!と奮起したのは一瞬だけ。出国と同時にブログを立ち上げたものの、忙しいしなんだか特殊な環境だったので身バレもしてはならんしと思って結局何も書かなかった。無念。
仕事で毎日のルーティンは決まっているので、外出もしなかったし。いろんな外人と関わるにしても大したトラブルがなかった。もっと騒動があれば面白おかしく書いてブロガーになれたかもしれないんだけど、みんな優秀で大人しかったな。いや馬鹿もいたけれど。どこの国にも馬鹿は共通でいるんだとわかったのだけど、血祭騒動にまではならなかったので。
気づいたのは暑い国では人間はだらける。私みたいな根っからのクイーンオブ怠け者はさらに燃料が無くなる。寒くてもだめだけど、暑いのもだめだ。フィリピン人が働きたがらない理由も理解できる気がする。
とまぁ、前置きは置いといて。
この一年間、毎日がとても楽しかったのだ。
国籍問わずにいろんな人に会えて、一年前には想像もしていなかった英語が話せるようになっていて(実力はまだまだですが)
キャバクラと家の往復だけで、孤食をし、たいして笑う事のなかった自分にとって、人と毎日話して笑って、大勢で食卓を囲んでいるあの姿が帰国して一週間たった今懐かしくて仕方がない。
昨日の夜、上野を歩いて夕飯に困っていた時に、いつもならば周りにいる誰かを誘って近くの韓国料理を食べにいくか、マックかピザをオーダーするかのどれかだったのだ。選択肢は少なかった。食事も決して美味しいとは言えない。それでも誰かと共有して食事をとる、会話をする、笑う、時には議論する。
それがこの一年間、あたりまえで隣にいるのは日本人だったり、サウジアラビアだったり台湾人やロシア人だった。
そんな事が日本に帰って来た今、出来なくなってしまって上野でただ一人、適当に歩きながらみんなで食べたピザを思い出し、いつも周りにいた人たちを思い出し、なんだかきゅっと胸がしめるけられた。これは風邪のせいでもなければ恋じゃないのに。
あぁ寂しい。
久しぶりにそう思った。
隣で笑ってくれる仲間がいない、そして東京の今の気温はフィリピンとは比べ物にならないくらい涼しくて肌寒い。
ここにいたら、よほどの外資系でない限りいろんな国の人を会う事は無いだろう。
そんな会社で働くなんて帰国子女くらいの語学力と学歴がないと雇ってもらえないし。少しだけひりひりと感じたことは、グローバルだとか言いながらも皆、母国が好きだから母国で働く人が多い。だから、その国の人間に会いたかったらその国に行くしかないんだと当たり前の事を痛感した。
親しくなったサウジアラビア人、陽気な笑顔で泣いた私を慰めてくれたスペイン人、毎日喧嘩したロシア、くそ不味い料理を振る舞ってくれたベトナム人。
人種じゃ無くて、彼らに会いたいのだけれど。人種でひとくくりをすれば、彼らのような人に会いたかったら日本に、東京にいるだけではやはり出会えないのだと思った。その国に行かないと。
言葉の壁も大きく、私が東京、日本以外で生きていく経済的スキルは全くない。
この事実が何より悲しくて、私の寂しさを肥大化させている。
働いて、何かに夢中になってこの気持ちを取り除こう。
もっと、英語を身に付けよう。多くの人と出会うために。
あぁ、南国のあの暑い日差しと皆の声がまだ残っている。
大学を卒業したての学生もこんな気持ちなんだろうか。自分はまともに学校に行ってないから思い出がないのだけど、たぶん似た感情を抱くのだろう。
寂しい、みんなに会いたい。
そう呟いたって、私はもうここ、東京にいなくちゃならない。
頑張ろう、自分のためにも。
寂しさは引きずりながら毎日、少しずつ昨日に置いていこう。